ぱく痛みとからだの研究所です!
これまで膝関節の痛みにおいて膝の外旋が悪さをしているということは何度か述べてきましたが、膝の外旋の要因として靭帯の影響を紹介しようと思います。
その靭帯の名前は「弓状膝窩靭帯」(きゅうじょうしつかじんたい)という靱帯です。(下写真)
弓状膝窩靭帯は膝の外側にあって、Y字型の構造をしています。
膝に近い側ではファベラ腓骨靱帯と言われる靭帯と結合していて、二股の線維のうち、内側の線維は途中で膝窩筋と結合します。
膝から離れた下の部分では関節包(かんせつほう)と言って膝関節を直接包んでいる袋とも結合します。
さらに弓状膝窩靱帯の表面には腓腹筋(ひふくきん)という筋肉も乗っかってくるので、色んな組織と接することになります。
この靱帯の周囲では当然、癒着(ゆちゃく)が起こりやすくなり、膝関節は外旋方向へとねじれ、固定され内旋方向への動きが阻害されてしまいます。
弓状膝窩靱帯自体は膝関節の外旋を制動する役割の靱帯ですが、靱帯周囲の癒着により外旋位に固まり内旋可動域を制限してしまいます。
写真は弓状膝窩靱帯の周りをリリース(剥がす)した前後のものになります。
内旋の可動域が広がっていることがわかると思います。
関節の形状の関係上、膝の内側と外側の曲率半径が違ってくるので、軸に反って綺麗に内旋するわけではなく、内旋すると写真のように踵が外側に移動して見えます。
この内旋可動域が改善されると膝が軽くなったり痛みも取れる、もしくは痛みが再発しにくい状態になります。
曲がらないから曲げる、伸びないから伸ばす。のではなく、膝の動きにおいてはこの「内旋可動域」が重要になります。
もし辛い症状でお困りの場合は、一度お気軽にご相談ください!
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